「装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端」を観た

5年に1回ぐらい、炎のにおいにむせたくなり、装甲騎兵ボトムズを見返す。

今また、むせかえっている真っ最中だ。テレビシリーズを見終えた勢いで「赫奕たる異端」全5話を見終わった。

第1話 回帰

第1話 回帰

  • 発売日: 2017/08/18
  • メディア: Prime Video

眠りは質量のない砂糖菓子

「赫奕たる異端」はボトムズファンからは賛否両論らしい。
ラブストーリーとしてはとても美しく、悲しく、私はけっこう好き。愛はいつか終わるからこそ美しい。
しかし邪魔したヤツはたとえ全宇宙が拝める宗教組織でも許さない。いつものように硝煙と爆炎、ローラーダッシュで殴り込むキリコ。
全5話と適度な尺の長さ。宗教組織の内幕と陰謀、触れ得ざる者キリコとの関係を描くことに時間を割いており、派手さはないが重厚な脚本だ。音楽もいい。

我も行く 焼けた大地に孤影を踏んで

ボトムズといえば次回予告。ある意味本編より大事。小学生のころ、ダグラムの後番組としてスタートしたなんだか暗いアニメの次回予告で銀河万丈が「来週もキリコと地獄につきあってもらう」と語って以来、「ボトムズの次回予告」という美しい詩に夢中だ。
テレビシリーズからOVAまで、ボトムズには数多くの次回予告があるが、「赫奕たる異端」の次回予告はどれも出来がいい。切れ味鋭く、何度も繰り返し聞いてしまう。

孤影再びもいい

「赫奕」の続き、映像作品としてはシリーズ最新の「孤影再び」は文句なく面白い。CGのATは「ペールゼンファイルズ」「幻影偏」を経てようやく違和感なく、そしてめちゃカッコよく動く。物語は相変わらず救いがない。

装甲騎兵ボトムズ 孤影再び

装甲騎兵ボトムズ 孤影再び

  • 発売日: 2017/08/18
  • メディア: Prime Video
で、検索したら幻影偏の続きが小説でスタートしてるのを今知ったのでこれから読もうっと。
webnewtype.com
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ガンダム41周年なので「ファースト」「ゼータ」「逆シャア」の感想文を書こうか

Macのファイルを整理してたら書き散らした下書きが見つかったので手直ししてここに書く。

1979年4月7日に「機動戦士ガンダム」の第1話「ガンダム大地に立つ」が放映され、2019年4月7日で40年たった。ちょうどアマゾンプライムファーストガンダムΖガンダム逆襲のシャアを通して鑑賞したところなので、記念に各作品の感想文を書く。

機動戦士ガンダム 成長するアムロと情けなくなっていくシャアの物語

第1話 ガンダム大地に立つ!!

第1話 ガンダム大地に立つ!!

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
ガンダムとの出会いは、テレビ放映終了後、ガンプラブームに火がつき始めたころに、オカンに買ってもらった量産型ズゴックだった。とういことは1980年、9歳ぐらいのこと。ガンダムといえばまずはシャアで、シャアというキャラはゼータから情けなっていくような気がしてたが、ファーストでズゴックの腕を切られるあたりからもう精彩を欠いていた。

その後はしばらくモビルスーツに乗らず、ゲルググに乗るころにはもうアムロに勝てず、ララァだよりなところがすでに情けない。サイコミュ搭載のジオングに乗ってもとうとうガンダムには勝てず。

私はシャアよりもアムロが好きで、特にガンダムで脱走してパン食ってるときに敵のおっさん(ランバ・ラル)と出会ってその愛人(ハモン)の美しさに惹かれ、やっぱりホワイトベースに戻って敵と戦ったらあのおっさんで、チャンバラでズバッと勝ったのに「うぬぼれるなよ〜」で試合に勝って勝負に負けたことになり、ぶちこまれた独房で「あの人に勝ちたい」とアムロが悔しがる流れがほんとに好き。

後年、なんとなくエウレカセブンというアニメを観てたら、主人公のレントン少年が出会うレイとチャールズ夫妻のエピソードがアムロランバ・ラルの話にそっくりで、年長者との戦いを通して少年が成長するエピソードとしてガンダムはテンプレとなっているのだなあと感心した。

劇場版「ガンダムII 哀・戦士編」だと脱走したアムロガンダムを砂に隠したり、砂漠に寝転んだりする風景がさらにいい。なぜ泣くのです。風が痛いから。

劇場版 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編

劇場版 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

機動戦士Zガンダム アムロを絶対にガンダムに載せないガンダム

第21話 ゼータの鼓動

第21話 ゼータの鼓動

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
ゼータはやっぱり、さっぱり話がわからない。ネットで背景を調べてなんとか把握できる。視聴者に話を伝えよう、という姿勢をぶん投げすぎ。後半は冗長で緊張感がない話がダラダラ続いてつらい。

主人公のカミーユは大した動機もなく衝動的にモビルスーツをパクり、少年が成長するカタルシスもないまま戦闘を重ね、容姿が優れた異性と仲よくなるためにニュータイプ能力を使い、そのためには戦闘を放棄してモビルスーツを降りることもいとわない。だからΖガンダムも強いという印象がない。カッコいいのにもったいない。

しかしいくらなんでも戦闘中にモビルスーツを降りすぎだろカミーユ。ファーストでガンダムとグフがチャンバラしてコクピットが露出してアムロとおっさんが対面し、中立コロニーでアムロとシャアが出会うのは、戦争中の敵同士が顔合わすための練りに練られた舞台なわけで、だからこそ劇的であり、ドラマが生まれる。

そういった特別な舞台無しに、兵器に搭乗している兵士たちが対話するには、モビルスーツから降りるしかないんだけど、それができないのが戦争で、なのに何回も何回も最前線でモビルスーツを降りるカミーユはバカにしか見えず、ファーストにあふれていた戦争の緊張感がゼータには全くない。

アーガマの面々が平気で命令違反を重ねるのもキツい。おまえらピクニックにきてんのか。ブライトもなぜかカミーユを放任する。ウォンさんだけはカミーユをしばきあげてくれるが、そのウォンさんがまた極度にウザいキャラなのでどうしようもない。

アムロとシャアはいい。大人になった2人の再会シーンはよかった。思わず互いの名を口にしてしまうふたり。操縦桿を握りしめるクワトロに、こちらも拳を握ってしまう。

アムロを決してガンダムに乗せないのもいい。みんなオレへの当てつけでガンダムを若いヤツに乗せる、とひがむアムロ。いい。カツでさえマークIIに乗るのに。

クワトロのお下がり的にリックディアスに乗り、やっと専用機作ってもらえたと思ったらゲルググの出来損ないみたいなディジェだったり。すごくいい。ディジェを始めて見たときアムロはどんな顔したんだろう?

あと、後期オープニングの作画も楽曲も神レベルで、クワトロがサングラスを外しなにかを含んだ表情を見せ、富野が書いた美しい日本語の歌詞(カタカナも横文字も無い)をデビューしたての森口博子が天使のような声で歌い上げる。この歌だけでゼータの価値をググッと上げざるを得ない。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア アムロと全力で遊びたかったシャア

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

  • 発売日: 2016/08/15
  • メディア: Prime Video
ゼータですっかり丸くなり、アムロと乾杯までしたシャアが、やっぱクワトロはおれのキャラじゃない、もういっぺん本気出しちゃうぞ、と頑張る「逆シャア」。ファースト以来、再びアムロガンダムに乗り、赤いモビルスーツに乗ったシャアと激闘する。

ビームが尽き、サーベルが折れても拳で殴る。νガンダムサザビーの格闘シーンは兵器が人型であることが最大限にいきていて、これだけでガンプラを買いに走りたくなる。

モビルスーツの勝負はアムロが勝つ。結局シャアは最後まで勝てなかった。

おまえだけ逃げんなとばかりにシャアの脱出ポッドをアクシズにたたき込むアムロ。ここからが逆シャアのクライマックスなのだが、命を捨てても地球を守りたいアムロに対して、脱出ポッドからララァを失った恨み節を述べるシャアはホントに情けなく、アムロも「情けないやつ」と思わず口走る。

シャアの「ララァは私の母に〜」、アムロの「お母さん? ララァが? うわっ」で2人の戦いは終わり、映画も終わる。なにこの映画……?

シャアがアムロ側にサイコフレーム横流ししたことから考えると、アクシズを地球に落とすより、この作戦を通してシャアはアムロと遊びたかったんだろうな。遊びは相手と力が拮抗しているほうがおもしろいから。

おまえのせいで大切なララァを失ったんだからその責任取って最後までオレと遊べよな、みたいな。でも負けたら「サイコフレームはオレが提供してやった」と負け惜しみするシャア。情けな……

アムロとシャア、この2人は存在する限り、戦いを続けなければならない宿命なので、このラストはよかったんだろう。もう戦わなくていいから。

しかしシャアという人には不思議な魅力があり、ユニコーンでは残留思念までリサイクルされてしまうんだけど、リサイクル先のフロンタルがブチ上げた「サイド共栄圏」をみんなからダメ出しされてやっぱり情けなくて、もうそっとしておいてあげたら、と思いました。

引っ越しで人生が変わる 4年で3回引っ越してまた引っ越しする男の話

人間が変わる方法は3つしかない、らしい。

大前研一氏によれば、

  1. 時間配分を変える
  2. 住む場所を変える
  3. つきあう人を変える

この3つ。

人生を変える最強のイベント それは「引っ越し」

しかしこの3つ、同列ではない。時間配分を変える、つきあう人を変える、というのは、それ単体で実行しようとしてもむずかしい。

よーしオレ明日から付き合う人変えちゃうぞ、と決意したってそうはいかないのが人生。

しかし。

住む場所を変えれば「時間配分」や「つきあう人」も強制的にチェンジさせることができる。

人間が変わるための最も強力な方法。それが引っ越し。

人生を強制的に変えてくれる、最強のイベント。

引っ越しとは、転職や進学など、なにかが契機となってするものだが、人生を変えるために、攻めの姿勢で引っ越ししてみるのもいい。

4年の間に3回引っ越しして、3ケタ万円のおカネが軽く消えたが、それだけの価値はあったなと。

だから近々また引っ越すことにした。

オレの引っ越し前夜

2008年、38歳の時に離婚した。

そんなに仕事ができるわけではないし、女性にももてない。もう再婚することもないだろうと人生を見切り、ダラダラしてた。

「やりきってない感」がくすぶって、

このままここでおじいさんになってって後悔しないのかい?

という自分と、

マンションのローンは完済してるんだし、このまま適当に仕事こなして生きていくのがいちばん楽だろ?

という自分がいた。

そのまま4年ダラダラ。あっという間。

そしてある日、当時つとめていた会社に「東京に転勤したい」と願いでた。

マンションは売り払った。

2012年の早春で、42歳になっていた。

40歳を超えても仕事で成長できる

東京に引っ越して、関西のお客さんは遠くなってしまったから、関東で必死に営業した。

そのおかげかこの時期、仕事観に大きな変化があった。それまできらいだった「営業」という仕事が、おもしろくなってきた。

自分の中で、「こうすればお客さんに振り向いてもらえるのではないか」という仮説を立てる。それが当たるとおもしろくなって、また仮説を立てる。

はずれたら元に戻ってやり直す。いつか当たる。おもしろくなって、また当たって、さらに、……というループ。

気づいたら、成績がどんどん上がっていた。40歳をすぎてから、仕事観が変わっておもしろくなる、ということもあるんだなと。

引っ越しすると、時間の使いかた、つきあう人が強制的に変化するから、この変化があった。

40歳を超えて人生がおもしろくなってきた

引っ越しすると、人との縁が変化する。それまで縁のあった人は、遠のく。

しかし、新たな縁も。引っ越ししてすぐに、魅力的な女性と、おつきあいがはじまった。

パートナーがいるってのはいい。

引っ越しは歳をとってから環境を強制的に変えることができる楽しいイベントだ

その女性とは短い縁ですぐにフラれたけど。楽しい時間を過ごせたからよし。

その後、いろいろとあり、また引っ越しを2回して、神奈川県に移った。

歳をとると、卒業や就職といったイベントが減る。変化が乏しくなる。

引っ越しは、歳をとっても、時間や周囲の人を変化させてくれる。

2016年になってまた引っ越しすることに。

2015年末に出会って、おつきあいがはじまった女性といっしょに住みたくなり、ルームシェアをする。

この引っ越しは、これまでとは違ったステージとなるはず。これまで気楽な一人住まいだったけど、次は共同生活だから。